ハンターガイド
久しぶりの更新です・・・。
去年に続き、神奈川県の高校生40人による研修旅行での「ハンターガイド」を行いました。
研修旅行では、7クラスが別々のテーマで「持続可能社会の実現」に向けた提言を行うことをゴールとして課題に取り組みます。その中の一クラスが「エゾシカと私たちの生活」というテーマを持ち、研修旅行終了後も各自が提示した問題やその答えなどをまとめ、最後に一クラスで一枚のポスターにすることが目的というモノです。
1日目
去年同様旭山動物園にて鹿の生態を学びます。
今回は急な申し出にもかかわらず、「そういうことなら!」と鹿担当の方に色々とお話をしていただきました。
エゾ鹿とは、生態、自然との関係、人間との関係などなど、僕が伝えたいことを飼育のプロから伝えてもらいました。
皆、真面目に聞き入っている姿がとても印象的でした。
2日目
午前中は、「業種は違えど皆ハンター」ということで、猟友会仲間を呼び話をしてもらいます。
役場職員ハンター、女性レストランオーナーハンターにお願いし、「なぜハンターになったのか?」「どんな気持ち、考えを持って鹿と向き合っているか」「将来どんなハンターになりたいか」などの話をしてもらいました。
全く違う考えや、共通する考えなど、人それぞれなのは当たり前です。
そんな中から生徒の皆は答えになるような言葉をメモしていました。
その後、僕の町内会の農家さんの畑に行き、実際に動物により起きている被害を目にし、それに対応すべく設置された電線などを見学します。
午後は二班に分かれ、僕と一緒に「実際の猟場」に出る班、エゾ鹿のツノで作るアクセサリーを作るクラフト体験の実施です。
クラフト体験の脇では、エアガンで鹿の的を撃つ「狩猟体験ゾーン」も設置。
「今日初めてエアガンを撃ちました」という女の子が大はまりし、凄まじいコッキングスピードと安定した姿勢でバシバシ的に当てていました。
これには感動でした。
3日目
ホテルのホールにて二日間で得た情報をまとめ、各班で発表してもらいました。
皆の事前学習に対する答え、今後の問題など本当に素晴らしいものばかりで、こちらが感動してしましました。
各班の発表が終わるごとに、僕の意見やアドバイス(あくまでも僕個人の)をして、少しだけまとめて問題を持ち帰ってもらいます。
その後「Oh DEER!」というゲームをしますが、これは皆楽しみながらも「お〜!」と感心する場面もあり、僕の思惑どうりの時間でした。
最後に研修旅行でのまとめをし、生徒の皆から挨拶と僕からの「ありがとう」で終了するのでした。
高校2年生という時期に、自然界と人間との共存の問題を皆で考えあう時間があることはとても貴重で素晴らしいことだと思います。
命の大切さや食料の大事さ。食料がスーパーに並ぶまでや、農家さんの自然との付き合い方など。
普段見ることのできない「世界という時間」が、自分達が学校に通っている時間に流れていること。
今もどこかで鹿が走っていること。
農作物を荒らしていること。
しかし鹿も必死に生きていること・・・。
これらを現実として確認して、「持続可能社会の実現」という大きなテーマを抱えていく生徒に「頑張れ!」と心の底から思うのでした。